労働歌

大沼先生の座学で、トゥリージャ、という労働歌、ワーキングソングを学んだ。衝撃的であった。

大沼先生の座学は、フラメンコの成り立ち、その土地その土地に根付いて自然発生したフラメンコに触れることのできる稀有な講座だ。当時の録音、録画から、その時代の空気感、歌い奏で踊る人々の人間性、それが時を経て伝わってきて、泣いている時すらある。なんで日本のものではなく、スペインの、アンダルシアのヒターノたちの文化に惹かれてしまったんだろう、そしてなぜここまで続けてしまったんだろう、という自問に葛藤する日もある中で、この座学は確実に一つの答えをくれる。フラメンコが、人間の根源を抉りにくる芸術だからだ。共感、共振を呼び起こす力のあるものだからだ。商業的な舞台とは真反対にある、客のために聞かせる、見せるために存在しているのではなく、自分たちの存在そのものと一体化して存在するフラメンコは強烈で、魂を揺さぶられる。もちろん、商業フラメンコの中にあっても、関係なく根っこがぶち破れて出てくるのがフラメンコだと思うし、そんなのが好きだ。

話を元に戻すと、労働歌。馬をひきながら脱穀などの作業を行う際に、作男たちが歌い継いでいく。Voy、オラがいくぜ、という掛け声と共に歌いはじめ、一節歌い、次の人がまたVoyと唱え歌い継ぐ。そして、最後に歌った人は、Fuera!いっちょ上がり!と唱える。この映像を見させていただいた時は本当に痺れた。そのあとの先生の解説にもあったように、牛たちを飽きさせないように歌うんだ、というチョサの言葉が響く。日本にも田植え歌、大漁節、馬子唄、牛追い唄、炭坑節、木挽き唄などなど、たくさんの労働歌があり、そこらへん、もうユニバーサル!

根っこが繋がっているんだから、惹かれて当然、悩む必要は無いんだ、と思い至る訳であります。

そして、私が農業にすごく惹かれている現状も、全て繋がってきてるんじゃん?と自答するのでありました。

父の農作業を手伝い、深夜から早朝まで、羊や牛たちをと星明かりの中で過ごし、歌ったという、chozaのソレアです。感じていただければ嬉しいです☺️

https://youtu.be/rIycdgXaNQ4?si=-lywFqVf7Ac0OX5s


西川千鶴フラメンコ教室では、随時会員募集中です!

小金井市 府中市 国分寺市 小平市 武蔵野市 近辺にお住いの方、踊ってみませんか?

初心者歓迎、年齢は問いません。
現在5歳の子供〜シニアまで汗を流しています。
ダイエット、美容、ストレス解消、骨粗鬆症予防など、様々なことに効果のあるフラメンコ。
スペインの情熱のリズムで心と体を躍動させてみませんか?

貴女からのお問い合わせ、お待ちしております。